傷だらけ父さんのHappy Life Journey -難病をバイタリティに変える生き方-

30代半ばにして小中学生2人の子供の父親。遺伝性の難病(マルファン症候群)による大動脈解離や複数回の大手術で体は傷だらけ。そんな傷だらけ父さんが、闘病記と、経験談に基づく”難病であることをバイタリティ(活力、希望に向かって進む力)に変える生き方のススメ”を紹介します。

大動脈解離 B型 ④保存的治療(自宅療養から仕事復帰まで)

 人生2回目となる大動脈解離(スタンフォードB型)を発症してから1ヶ月間、緊急搬送された大学病院で入院して急性期と呼ばれる時期を乗り越えることができた(前回までの入院の記録は→コチラ)。

 ある程度安定している慢性期と呼ばれる状態になったと判断して、退院から約1ヶ月後に仕事復帰することを想定しながら自宅療養を開始した。手術をしていない為、自宅療養中は傷口の痛みこそないが、背中側に軽い痛み(違和感)を感じることはあった。また、大動脈解離の影響で血流が上手く流れておらず(虚血)、脚や腹部の調子が悪くなりやすかったし、何より常に血圧が上がらないように気にかける生活は精神的にも辛かった。

 ただ、今振り返ってみると、社会人になってこれだけ連続した休み(傷病欠勤)を取れたことは今までなかった(大動脈解離発症から、仕事復帰まではちょうど2ヶ月間休みが取れた)。今まで休日ですら家で仕事をしていた私が、体調が良いとは言えなくとも家族と一緒の時間を楽しむことをできるようになったし、家族を含めた将来の事を落ち着いて考えることもできていた。

 今回の自宅療養の期間の記録も、私の記憶に、奥さんが日記残していてくれた記録、心情を加えて記事を纏めた。改めて書き起こすと、当時の不安や将来の心配が見て取れる。色々と経験した大病の記憶を思い出し書き出しているのだが、この大動脈解離B型の発症と、前兆から自宅療養までの期間の記事は書いていて辛い。家族ともども人生でどん底だったかもしれない。

 それでも実際は、大動脈解離B型発症から2年間半の間には、仕事に復帰し、手術をし、解離性の大動脈瘤を抱えながらも仕事をこなし、海外出張、海外旅行や、転職もできた。ワークライフバランスも良くなり、家族もハッピーな雰囲気に戻った。健常人と変わらない、いや、それ以上に自由に、前向きに人生を楽しむことが出来るようになった。今後まとめ投稿していく私の経験と、復帰の軌跡が、同様に今後の心配を抱える方にとって今後の人生を前向きに考える参考になればと願い、その経験を共有していく。

職場復帰までの1ヶ月の自宅療養と足の痛み

 2017年8月18日、大動脈解離B型で会社から大学病院に緊急搬送されてからちょうど1ヶ月後、ICUと一般病棟(循環器内科)での急性期の保存的治療受け、退院した。

 自宅療養中は基本的に自宅にこもり、薬で血圧を低く抑え、減塩に気を使いながら、日常生活に戻れるように徐々に活動範囲を広げていった。自宅療養の2日目には奥さんと近所にランチを食べに行ったり、3日目には近くの商店街にリハビリがてら歩いて出かけたりしていた。ただ、この時、数メートル歩くと右脚に筋肉痛のような痛みを感じるようになった。痛みや足先に浮き出る血管などの外観についてインターネットで調べたところ、血液が十分生き届いていない為に、歩くと足が酸素不足になっているのではないか?と考えるようになった。この症状を後日の退院後の診断の際にドクターに伝えたところ、CT画像も確認しながら、脚に血が十分に行きとどかなくなる事(虚血)を原因とする間欠性跛行(かんけつせいはこう)である事が分かった。(間欠性跛行については今後、別途「他の病気・合併症 経験録」としてまとめ投稿します。)

 退院してはじめのうちは長時間立ったり、歩いたり、座り続けることが難しかったものの、徐々に体力も戻ってきて、皿洗いをしたりできるようになってきた。体力は戻ってきたものの、この時は、脚と同様に大動脈解離の影響(虚血)と考えられるお腹の痛みを感じていた。

 自宅療養2週間経ったあたりから、一日中座って行う作業(読書や勉強、パソコン)はできるようになった。3週目には久しぶりに会社に行って、上司・人事と今後の仕事への復帰の仕方、負担の少ない(突発的な仕事や長時間労働が比較的に少ない)部署への異動について相談した。まだ間欠性跛行と腹痛があったが、退院からちょうど1ヶ月後(大動脈解離から2ヶ月後)の9月中旬に仕事に復帰できることになった。

退院後の通院

 退院後1ヶ月半の間、病院に通院したのは一度だけだった。退院から約1ヶ月後に通院し、CT検査をした。その結果、胸部大動脈瘤の最大径が53mmを超えるまで拡張が進んでいた。退院時の最大径が48mmだったので、たった1か月で5mm以上も拡張していることになる。とても早いペースで拡張していること、マルファン症候群であるという事も考慮して手術を検討するようになった。

仕事復帰おける医師からの注意点

 仕事への復帰にあたり、医師からは「肉体労働や長時間労働、ストレスや血圧が上がる環境・作業は避ける事が必要」と言われた。このことは、復帰前に診断書に記載してもらい、会社にも伝えた。

退仕事復帰後の生活と体調

 通勤においては歩き続ける事が難しい為、休憩しながら歩いて会社と自宅を往復した。階段を登ることは困難だったので、極力エレベーターやエスカレーターを使って移動した。仕事中は常に腹部の違和感(軽い腹痛)があり、特に昼食後は痛みが強くなった。そのため、食事はいつも消化の良い物を選び、少量にしていた。食欲がなく、疲れやすかった為、仕事を集中して続けるのが難しく、以前の3分の1程度のパフォーマンスでしか仕事がこなせていないと感じていた。

 普段の生活面では、大動脈解離によってできた大動脈瘤(解離性大動脈瘤)を悪化させない、破裂のリスクを避ける為には血圧コントロールが重要と十分に意識していたので、処方された降圧剤3種を服用し、朝晩と血圧を測り、記録していた。また、奥さんも血圧を高めえないようにと、減塩の食事を研究して準備してくれていた。そのお陰もあり、血圧はドクターの指示通りの値でコントロールできていた。ただ、私にとっては血圧が低すぎたのか、時々ふらつきを感じることもあった。

 

上記のように、退院から1ヶ月の自宅療養の後、徐々にではあるが、順調に仕事に復帰できるようになっていた。普段の生活で血圧管理に注意し続けることは大変だけれども、このペースでなんとか仕事もやっていけるだろう。そう感じていた。

 その時は予想していなかった。仕事に復帰して2週間後にまた救急車で運ばれて再入院するとは…。 次回記事に続く。

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